西洋建築の旅 ルネサンス様式編

古代ギリシャ・ローマから19世紀末のアール・ヌーヴォーまで西洋建築史を辿ります。

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ピエンツァの街並み
ウフィッツィ美術館(フィレンツェ)
ウフィッツィ美術館(フィレンツェ)
ピエンツァのピッコロミニ宮(イタリア)
ピエンツァのピッコロミニ宮

ルネサンス様式

 14世紀にイタリアで興ったルネサンス(芸術復興運動)により、古典古代の文化を復興しようという考えが西欧各地に広がった。キリスト教に支配された暗黒時代からの解放とも表現される。
 人間性を尊重した彫刻家ドナテッロや遠近法を取り入れたジョットなどが活躍し、15世紀初めから16世紀半ばには創造性豊かな天才が次々と生まれ最盛期を迎えた。絵画や彫刻、文学の改革に続いてルネサンス様式の建築も誕生した。それまで教会建築が主体であった中世ゴシック建築に代わって、新たな様式で公共施設や宮殿、個人の邸宅などを建築する都市計画がなされるようになったのだ。
 
 それが見事に体現されたのがイタリア中部、マルケ州にあるウルビーノだ。この理想都市を築き上げた人物がルネサンスを代表する名君の一人、フェデリコ・ダ・モンテフェルトロだ。15世紀、フェデリコは公領内に善政を施し、多くの文化人を呼び寄せ、住民の幸福と学芸庇護を重んじる文化都市として街づくりを推進した。結果、「理想都市」として称えられるウルビーノの街並みをルネサンス調に整備したのも彼の功績の一つだ。
 
 ルネサンスの意味は「再生」。古代ギリシャや古代ローマ建築で多く使われていたアーチや円柱を再現した簡潔でありながら華麗な建物が特徴だ。さらにビザンチンやイスラムなどの他文化や、新しい技術を取り入れつつも平面や立面は厳格な対称形とし、秩序と威厳を示すことに重点がおかれた。
 
 かつてフェデリコの宮殿であったドゥカーレ宮殿は、均整がとれた建物で、華美な装飾が無く線の美しさがひときわ際立つ。特に、中庭アーケードはその美しさを現し、寄木細工で埋め尽くされた書斎など各部屋の装飾や調度品は共に理想都市を築いた芸術家たちの夢の結晶と言える。展示された都市計画図ともいえる絵画を見ると、当時の人々が目指していた理想郷が見えてくるようだ。
 だからこそ、この地方の小さな街が後にサン・ピエトロ寺院の建築を手がけた、ドナト・ブラマンテや、ルネサンス三大巨匠の一人ラファエロを生んだのかもしれない。
フェデリコ公の肖像(ピエロ・デラ・フランチェスカ作)
フェデリコ公の肖像(ピエロ・デラ・フランチェスカ作)
“理想都市”ウルビーノの街並み(イタリア)
“理想都市”ウルビーノの街並み(イタリア)
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