首都ベルリンより北へ目を向けるとバルト海・北海に面し、陸地を伝っていくとデンマーク、海を挟んでスウェーデン・バルト三国、ロシアの飛び地カリーニングラードなどに近い地域。大海原に帆船が行き交い、商人たちの活発な貿易により様々な商品が港から市場へ、そして川や運河を伝って内陸の町々へと運ばれていきました。ここはドイツのなかでも商人が活躍した歴史を有します。

ドイツとは

ドイツ基本情報

【正式名称】ドイツ連邦共和国
【面積】35.7万平方キロメートル(日本の約94%)
【人口】約8,302万人(2018年12月,独連邦統計庁)
【首都】ベルリン(Berlin)
【民族】ゲルマン系を主体とするドイツ民族(在留外国人数約1100万人)(2018年,外国人中央登録簿)
【言語】ドイツ語
【宗教】カトリック(29.9%),プロテスタント(28.9%),イスラム教(2.6%),ユダヤ教(0.1%)(連邦統計庁)
【時差】日本よりマイナス8時間(サマータイム マイナス7時間)

ハンザ同盟とは?

時は12世紀末、ザクセン兼フランドル公ハインリッヒ2世と、神聖ローマ皇帝フリードリッヒ2世の覇権争いの時代のこと。軍隊維持のための費用を捻出するために、目に留まったのがリューベック近郊のリューネブルクでとれる塩でした。

同盟発祥の町リューベック

ホルステン門/リューベック

ホルステン門/リューベック

老舗カフェのニーダーエッガー/リューベック

ニーダーエッガー/リューベック

旧市街の入口には、近づく者に威圧感を与える「ホルステン門」がお出迎え。要塞の機能を持つ為に造られ、壁の厚みが3m、重さは約3トン。その重さに少し傾いているところにちょっと頬の力が緩みます。
門を過ぎると町を取り囲むように自然川と運河が目に入ってきます。その運河沿いには、町の起源とハンザ同盟の起こりを象徴する元・塩の倉庫。リューネブルクで生産された塩はここで保管され、出荷されていきました。
街の中心へ進むと、領主を凌ぐほどの力を持ったハンザ商人により建てられ、商人たちの力を象徴する美しい市庁舎。また町のあちこちにハンザ同盟ゆかりの場所(ハンザ商人たちの資金によって運営された養老院、倉庫だった建物など)があります。
散策に疲れたら、リューベック発祥のマジパンのお店「ニーダーエッガー」でお茶をするのもお勧めです。

リューベックの姉妹都市:ロストック、ヴィスマール、シュトラールズント

市庁舎/シュトラールズント
シュトラールズントの市庁舎

リューベックの移民たちによって造られた姉妹都市ロストック、ヴィスマール、シュトラールズント。地図でリューベックからこれらの町の位置をみると等間隔にあるのが分かります。船が1日に無理なく移動できる距離にと計画されて造られたからです。それぞれの町は大規模な町ではありませんが、ハンザ同盟で栄えていた時代の優美な装飾が施された建物、高価な天文時計を残す町並みなどから当時の繁栄を伺わせてくれます。ロストックでは外敵に備えた城壁、ヴィスマールの港から町中へ小舟で商品を運ぶための水路、元倉庫街、シュトラールズントにはリューベックに似た造りの市庁舎や商取引所などが残っています。

天文時計/ロストックロストックの繁栄を象徴する天文時計

ハンザの交易品・コーヒー

シュノーア地区/ブレーメン
シュノーア地区/ブレーメン

ドイツの飲み物というとビールが真っ先に頭に浮かびますが、北ドイツでは、“コーヒー”も有名なのはご存知ですか。それはハンザの主要交易品にコーヒー豆が含まれていたから。コーヒーをよく取引していたハンブルクやブレーメンでは、カフェを多く見かけるのも、その理由。北ドイツでは昼はコーヒー、夜はビールをお楽しみ下さい。ちなみにブレーメンはコーヒーも有名ですが、ドイツの輸出量No.1ビール「BECK‘S」はブレーメン発祥です。

北ドイツの自然景観

ヤスムント国立公園
ヤスムント国立公園のブナ林(5月中旬撮影)

ドイツ最大の島・リューゲン島にある世界遺産ヤスムント国立公園の手前から空を覆うように枝葉を伸ばしたブナの木を見ることが出来ます。低地において天然(古代)ブナ林が見られるのはドイツだけです。このブナ林の中を散策します。そしてドイツ人画家カスパー・ダーヴィット・フリードリヒ作「リューゲン島の白亜の断崖」として描かれた場所は是非訪れていただきたい場所です。

北ドイツの西側に広がる北海。この場所に、ドイツを含め3か国に跨る広大な世界遺産があるのはご存知でしょうか。それは北海沿岸部に広がるヴァッテン海。1日に4回の潮の満ち引きがあり、海洋哺乳類から魚・鳥・昆虫など様々な生態系を育んでいます。知らなければ通り過ぎたり、気にも留めないようなヴァッテン海も是非ご注目。 

5月の春 ~黄色の絨毯・菜の花畑~

菜の花畑(5月中旬撮影)
菜の花畑(5月中旬撮影)

北ドイツの春の訪れは、日本よりひと月遅れ。5月上旬あたりから、北ドイツではあちこちで菜の花畑が見られます。ときにその絨毯は地平線まで広がり、新緑と相まって美しい光景を生み出します。菜の花は、菜種生産の為に植えられた農作物のひとつ。環境対策に力をいれているドイツでは、主にバイオディーゼルの原料として植えられている為、他欧州国で見られる菜の花畑より規模が大きく圧巻です。
※花の開花は、その年の気象条件等により前後します。

春の恵みと海の幸

北ドイツグルメ(サーモン、5月の白アスパラガス)
サーモンソテーと5月頃に旬を迎える白アスパラ(イメージ)

ドイツ料理というと肉(主にソーセージ)が頭に浮かびますが、北ドイツは海に面する地域。肉厚の魚のソテーや鰊(ニシン)の酢漬けなど魚料理も充実しています。 

ドイツの春限定で食べられる旬の野菜:白アスパラガス。水分が多く、日本でよく食する細い緑アスパラと比べると、とにかく大きく、白アスパラガス4~5本食べれば主食となるほどの食べ応えがあります。ほくほくに茹でられた白アスパラガスにとろーり濃厚なオランデーズソースをかけてお召し上がりください。また、自由食の時などに、白アスパラスープも試してみて下さい。これもまた濃厚で美味です!

ドイツの江ノ電?GOGOモリー号

モリー号

SLモリー号

街中を走るモリー号

歩道ぎりぎりを走ります

1886年開通の世界最狭軌(900mm)のSLモリー号。町外れのバート・ドーベラン駅から出発し、数分するとなんと機関車は町中を走ります。車体すれすれにカフェでお茶をする人や並走する自転車が見えます。町中では時速5~10kmほどで走行。道行く人と目が合うということも。町を抜けると広大な畑の中を走り、また終点近くで民家などがちらほら見え始めてきます。

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