〜アルプスに点在する教会と可愛らしい村々を
丁寧に辿る新しいロマネスクの旅〜
ロマネスクの旅というとフランスやスペインが主流ですが、アルプスの村々にも素晴らしいものが残っています。このツアーではスイスとイタリアの山奥にロマネスクの傑作を訪ね、同時に、湖水や山並みなど清涼感溢れる自然をお楽しみ頂きます。スイスやイタリア再訪の旅としてもお勧めです。
★★★ 以下に、「アルプス・ロマネスク紀行 12日間」のツアー内容をご紹介させて頂きます。実際のツアーに関しましては、添乗員や現地ガイドの判断やツアーの進行状況、その時の現地事情によって、掲載内容と若干異なる場合もあります。予めご了承下さい。
★★★ 教会等は様々な事情により突然閉まる場合がございます。その際には、代替観光へご案内させて頂きますので、何卒ご了承下さい。
第1日目(東京Dミラノ)
観光後、2006年冬のオリンピック開催でお馴染みとなったトリノへ。
(写真提供:ピエモンテ州観光局)
第3日目(トリノを拠点に、ロマネスク巡り)
知る人ぞ知るノヴァレーザの修道院には、素晴らしいフレスコ画があります。 8世紀に創建された後、異民族の侵攻に伴い一時放置されていましたが、 11世紀には活動が再開され、フレスコ画が描かれたのもこの時期です。 幾つか建物がある中で、最も重要なのがエルドラド礼拝堂。 ここは現在、限られた時間帯のガイドツアーでのみ訪れることができます。 聖エルドラドや聖ニコラの生涯を辿る、 緑を基調としたフレスコ画が天井や側面にびっしりと残っています。 これらがほとんど保存の手を経ていない、オリジナルに近いものだという事実に、まず驚かれることでしょう。 しっかりした輪郭や色調に、ビザンティンの影響も窺えます。
古代からアルプス越えの基点となったスーサ(スーザ)の街に立寄った後は、 ベネディクト派の聖域サクラ・ディ・サンミケーレ修道院へ向かいます。
山頂に聳えるこの修道院は、山道をバスで登った後、さらに駐車場から坂道を15分ほど歩かなければならない辺鄙な場所にあります。 古来、フランスからローマに向かう巡礼者達が、アルプスを越えて必ず訪れたと言われる聖地です。
すっくと天に聳える姿はまるで堅固な城砦のようです。 後世、増改築が重ねられたため、ロマネスクとゴシックが混在しています。 岩盤上に直に建てられたかのようなこの修道院は、 堂内でもところどころで岩肌が露出しているおり、 足を一歩踏み入れると、俗世界と切り離された、厳粛な空気を実感します。
ロマネスク好きの方が見逃せないのは、十二黄道宮の門、 そして聖人伝、黙示録などを題材とし所狭しと描かれたフレスコ画です。
トリノより一路、北東へ進みます。 ブリーガ・ノヴァレーゼは今でこそマイナーな街ですが、 ヨーロッパを南北、東西に走る交易ルートのどちらにも近く、 要衝として古から栄えていたそうです。 ここでは、ピエモンテ州で最も古いといわれる11世紀初頭のフレスコ画が残るサン・トマーソ礼拝堂を見学。 堂内には緑と赤茶色をメイン・カラーとした、キリストやマリア、聖人などが描かれています。 建物自体も、時代を感じさせる極めて素朴でシンプルなデザインで、味わいがあります。石をひとつひとつ積上げて完成させた、石造建築の初期の姿を彷彿とさせます。
その後は、絵になる風景が広がるオルタ湖へ。 船に乗ること約5分で、中央の島へ到着。長さ300m、幅160mほどの小ささで、徒歩でも数分で巡ってしまえる可愛らしい島です。 サン・ジュリオ教会は4世紀に建立され、11〜12世紀に再建されたロマネスク様式。当地で産する深緑の蛇紋岩の壁面に、四福音書家などのレリーフが彫られた説教壇は、 ロマネスクの時代を色濃く感じさせる必見の品です。
コモ到着後、街外れのサンタッボンディオ教会を見学。質素ながらも力強い石造りのスタイルは、ロンバルディア・ロマネスク様式の傑作と名高く、身廊には14世紀のフレスコ画「キリストの生涯」が残っています。また、サン・フォデーレ教会や街中の大聖堂へもご案内します。
アル・モンテ(山の上)という名が示す通り、標高600mに位置する教会。車道が敷かれていないため、1時間半前後の歩きが唯一の手段です。緑の中の歩道を、皆様のペースで登って頂きます。
湖と眼下の町を一望する山の中腹に辿り着き、森の空気を深く吸い込んで一息つくと、吹き抜ける初夏の風が心地よく、ここまで息をきらしながら登って来た疲労感もどこか吹き飛んでしまいそうな爽快感に包まれます。
天上のエルサレム
キメラをモチーフにした漆喰
教会に入ったら、まずは振り返ってみて下さい。この教会は、途中で祭壇の位置が逆になったといわれており、聖堂後方に壁画がたくさんある珍しい造りです。
国境を越え、スイスへ。北を目指して進んでいくと、ジョルニコという小さな町に到着します。かつては街道筋にあって宿場町として栄えたそうですが、現代の車は高速道路でビュンビュン通過するだけになり、すっかり取り残された鄙びた感じがします。この町の聖ニコラ教会はロカルノの聖ヴィットーレ教会と同じように、いたるところに動物達や想像上の動物達が彫刻されています。この地域の特徴なのでしょうか。当時の人々の世界観とは人間も動物達も同じ神の世界にいたのかも知れません。聖ニコラ教会はすぐ裏手に山が聳えていて、教会と自然が見事に調和しているので絵になります。
ロマネスクよりやや後の時代でしょうか?カラフルな祭壇画
この日のもうひとつの見どころはイタリア国境近くの聖ヨハネベ
ネディクト修道院。ここも大自然に囲まれた牧歌的な雰囲気の外観ですが、内部にはプレロマネスク時代(9〜10世紀)の非常に古いフレスコ画が残っています。周辺を山に囲まれた平和な環境や気候がフレスコには良かったのかも知れません。「ヨハネの斬首」がテーマになっていて、礼拝堂正面祭壇の壁面いっぱいに強烈な色彩で力強く描かれています。とても1000年前のものとは思えない鮮やかな色彩。思わずゾッとするくらいの不気味な迫力ですが、このテーマをしっかり伝えるには充分な迫力です。
★★★おすすめお土産★★★
ミュスタイアで特筆すべきことは、 ブックショップがとてもとても充実していることです。 各種本(英語は少ないですが・・・)や絵葉書はもちろんのこと、 音楽CD、カセット・テープ、ガラス製品、そして前述の修道院で作られたお菓子など、様々なものが売られています。 この地域名物の エンガディン・ケーキ(くるみ入り!)や、 修道女達のライフスタイルを描いた可愛いカード もおすすめです。
今 日はヴェノスタの谷のロマネスク教会巡り。ここには、かつてアルプスを繋ぐ重要ルートだった時代に製作された質の高い聖堂が幾つも残っています。後世幹線ルートが別にでき、山中深くひっそりと佇むこととなったのが幸いしたのか、この谷の教会の外観はどれも小さく地味ながら内部には7〜9世紀の非常に古いフレスコが現存しているのです。世界の僻地に点在する数あるロマネスク教会でも10世紀以前のフレスコが残っている教会はほんの一握り。貴重なロマネスク芸術にご期待下さい。
一押しはナトゥルノのりんご畑に囲まれた聖プロコロ教会にあるフレスコ画「ブランコの聖人」。周辺の牧歌的な空気が影響してか、聖人が本当にブランコに乗っているように見えます。本当のところは聖パウロがダマスカスの城壁から籠に乗せられて逃げる場面だそうですが。技術的には未熟ですが、素朴な信仰心と何とも言えない温かみが伝わってきます。
ナトゥルノ/聖プロコロ教会
ボルツァーノ近郊、ホッホエッパン城(アッピアーノ城)の城郭内にある礼拝堂を訪ねます。
この礼拝堂へも、駐車場からは勾配のある坂道を歩きます。 遠くにドロミテの雄大な山並みを望みながら、頑張って歩きましょう。 小さな礼拝堂内には、壁一面に色彩豊かなフレスコ画が描かれています。 受胎告知や聖母子像、ペテロとパウロに鍵や巻物を手渡すキリストなど、 聖書の世界がモティーフです。