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アルプス・ロマネスク紀行 12日間 (QAR2) 

〜アルプスに点在する教会と可愛らしい村々を

                      丁寧に辿る新しいロマネスクの旅〜

ロマネスクの旅というとフランスやスペインが主流ですが、アルプスの村々にも素晴らしいものが残っています。このツアーではスイスとイタリアの山奥にロマネスクの傑作を訪ね、同時に、湖水や山並みなど清涼感溢れる自然をお楽しみ頂きます。スイスやイタリア再訪の旅としてもお勧めです。

7日目に訪れるツィリスのサン・マルティン教会(弊社添乗員撮影)

★★★ 以下に、「アルプス・ロマネスク紀行 12日間」のツアー内容をご紹介させて頂きます。実際のツアーに関しましては、添乗員や現地ガイドの判断やツアーの進行状況、その時の現地事情によって、掲載内容と若干異なる場合もあります。予めご了承下さい。

★★★ 教会等は様々な事情により突然閉まる場合がございます。その際には、代替観光へご案内させて頂きますので、何卒ご了承下さい。

第1日目(東京Dミラノ)

成田空港を飛び立ち、この旅のスタート地点、ミラノに到着。
第2日目(ミラノ〜ローディ〜リヴォルタ・ダッダ〜トリノ)
ミラノと近郊のロマネスク巡り
  ミラノ/サンタン・ブロージョ教会
  ミラノの守護聖人、聖アンタンブロージョに捧げられたミラノ最古の教会です。 ロンバルディア・ロマネスク様式の傑作で、外観のプロポーションもさることながら、 柱頭を飾る幻獣などの彫刻がことに見事です。
     
  ローディ/カテドラル
  神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ1世(赤髭王バルバロッサ)によって築かれた街ローディ。 大聖堂は12世紀に着工され、16世紀に終了するまで実に400年近くを工事に要したため、 ロマネスクにゴシック、ルネサンスが融合したスタイルをしています。 ロマネスク時代のものとしては教会の正面入口脇にあるアダムとイヴの像が秀逸です。
     
  リヴォルタ・ダッダ/サン・シジスモンド教会
11世紀に建設されたサン・シジスモンド教会を見学します。
堂内に溢れる、ケルトの影響が垣間見える組紐模様の浮き彫りが、みどころです。
 
☆昼食はリゾット・アラ・ミラネーゼです。
 

観光後、2006年冬のオリンピック開催でお馴染みとなったトリノへ。

(写真提供:ピエモンテ州観光局)

 
☆夕食には、コーヒーとチョコレートをブレンドしたトリノ名物の飲物”ビチェリン”をどうぞ。

第3日目(トリノを拠点に、ロマネスク巡り)

ノヴァレーザ修道院「エルドラド礼拝堂」

知る人ぞ知るノヴァレーザの修道院には、素晴らしいフレスコ画があります。 8世紀に創建された後、異民族の侵攻に伴い一時放置されていましたが、 11世紀には活動が再開され、フレスコ画が描かれたのもこの時期です。
幾つか建物がある中で、最も重要なのがエルドラド礼拝堂。 ここは現在、限られた時間帯のガイドツアーでのみ訪れることができます。 聖エルドラドや聖ニコラの生涯を辿る、 緑を基調としたフレスコ画が天井や側面にびっしりと残っています。 これらがほとんど保存の手を経ていない、オリジナルに近いものだという事実に、まず驚かれることでしょう。
しっかりした輪郭や色調に、ビザンティンの影響も窺えます。

サクラ・ディ・サンミケーレ修道院

古代からアルプス越えの基点となったスーサ(スーザ)の街に立寄った後は、 ベネディクト派の聖域サクラ・ディ・サンミケーレ修道院へ向かいます。

山頂に聳えるこの修道院は、山道をバスで登った後、さらに駐車場から坂道を15分ほど歩かなければならない辺鄙な場所にあります。 古来、フランスからローマに向かう巡礼者達が、アルプスを越えて必ず訪れたと言われる聖地です。


すっくと天に聳える姿はまるで堅固な城砦のようです。 後世、増改築が重ねられたため、ロマネスクとゴシックが混在しています。 岩盤上に直に建てられたかのようなこの修道院は、 堂内でもところどころで岩肌が露出しているおり、 足を一歩踏み入れると、俗世界と切り離された、厳粛な空気を実感します。


ロマネスク好きの方が見逃せないのは、十二黄道宮の門、
そして聖人伝、黙示録などを題材とし所狭しと描かれたフレスコ画です。

第4日目(トリノ〜ブリーガ・ノヴァレーゼ〜オルタ湖畔)
ブリーガ・ノヴァレーゼ

  トリノより一路、北東へ進みます。
ブリーガ・ノヴァレーゼは今でこそマイナーな街ですが、
ヨーロッパを南北、東西に走る交易ルートのどちらにも近く、
要衝として古から栄えていたそうです。
ここでは、ピエモンテ州で最も古いといわれる11世紀初頭のフレスコ画が残るサン・トマーソ礼拝堂を見学。 堂内には緑と赤茶色をメイン・カラーとした、キリストやマリア、聖人などが描かれています。 建物自体も、時代を感じさせる極めて素朴でシンプルなデザインで、味わいがあります。石をひとつひとつ積上げて完成させた、石造建築の初期の姿を彷彿とさせます。

その後は、絵になる風景が広がるオルタ湖へ。 船に乗ること約5分で、中央の島へ到着。長さ300m、幅160mほどの小ささで、徒歩でも数分で巡ってしまえる可愛らしい島です。
サン・ジュリオ教会は4世紀に建立され、11〜12世紀に再建されたロマネスク様式。当地で産する深緑の蛇紋岩の壁面に、四福音書家などのレリーフが彫られた説教壇は、
ロマネスクの時代を色濃く感じさせる必見の品です。

オルタ湖
                                   オルタ湖/サン・ジュリオ教会(写真提供:ピエモンテ州観光局)
第5日目(オルタ湖〜コモ)
コモ

コモ到着後、街外れのサンタッボンディオ教会を見学。質素ながらも力強い石造りのスタイルは、ロンバルディア・ロマネスク様式の傑作と名高く、身廊には14世紀のフレスコ画「キリストの生涯」が残っています。また、サン・フォデーレ教会や街中の大聖堂へもご案内します。

 


サンタッボンディオ教会 観光後は自由時間です。湖畔の散策などを楽しまれてはいかがでしょうか。
第6日目(コモを拠点とし、近郊のチヴァーテへ)
このツアーの目玉のひとつ、サン・ピエトロ・アル・モンテへ
コモから車で約30分、湖畔の街チヴァーテ。その背面の山中に、サン・ピエトロ・アル・モンテ教会が俗世を離れて佇んでいます。この教会は現在一般公開はされておらず、事前に許可を得た者のみが特別見学可能。11世紀末にベネディクト会修道士によって建築された堂内には、ビザンティン美術の影響を受けたロマネスク様式の壁画やストゥッコ(漆喰細工)が残り、その完成度の高さは他の追随を許しません。黙示録のワンシーンや伝説の獣達が、淡い光の中に浮かび上がる様子を見ていると、思わずその物語に引き込まれ、時が経つのを忘れてしまいます。
▲山の中腹に白く小さく見えるのが、目的地サン・ピエトロ・アル・モンテ教会。高低差約300mを昇ります。 ▲教会までの道。後半1/3は少々キツメなので、普段歩きなれない方は杖があると楽です。

アル・モンテ(山の上)という名が示す通り、標高600mに位置する教会。車道が敷かれていないため、1時間半前後の歩きが唯一の手段です。緑の中の歩道を、皆様のペースで登って頂きます。

 湖と眼下の町を一望する山の中腹に辿り着き、森の空気を深く吸い込んで一息つくと、吹き抜ける初夏の風が心地よく、ここまで息をきらしながら登って来た疲労感もどこか吹き飛んでしまいそうな爽快感に包まれます。

12世紀初頭に描かれたサン・ピエトロ・アル・モンテ教会の素晴らしいフレスコ画。800年前のものとは思えない色の鮮やかさ、そして大胆な構図。仰ぎ見た瞬間は誰しも息を呑み、心を揺さ振られて、圧倒されるほどの迫力があります。こんな片田舎の山奥にひっそりと秘宝が眠っているあたりはさすが芸術の国イタリア。奥深さを改めて実感するでしょう。
クリプタ(地下聖堂)  
擬人風  

天上のエルサレム

 

キメラをモチーフにした漆喰

 
キボリウム(天蓋をもった祭壇)  

教会に入ったら、まずは振り返ってみて下さい。この教会は、途中で祭壇の位置が逆になったといわれており、聖堂後方に壁画がたくさんある珍しい造りです。

 
ガッリアーノ
サン・ジョヴァンニ洗礼堂
サン・ヴィンチェンツァ教会堂
午後は、ガッリアーノにあるふたつの聖堂を訪れます。
といっても、ふたつは並んで建っています。
ひとつは、上層階をプライベートな礼拝堂として、地上階を洗礼堂として用いられたサン・ジョヴァンニ洗礼堂。 もうひとつは、19世紀の一時期、農家として使用されていた驚きの歴史を持つサン・ヴィンチェンツォ教会。 ともに時代の波に洗われ、フレスコ画などの剥落・消失があり残念ですが、 初期ロマネスクの面影を留める、貴重な聖堂だといえます。
第7日目(コモ〜ジョルニコ〜ツィリス〜ダヴォス)
〜動物がいっぱいの、ユニークな教会〜 ジョルニコのサン・ニコラ教会
ブドウ畑に囲まれたサン・ニコラ教会

国境を越え、スイスへ。北を目指して進んでいくと、ジョルニコという小さな町に到着します。かつては街道筋にあって宿場町として栄えたそうですが、現代の車は高速道路でビュンビュン通過するだけになり、すっかり取り残された鄙びた感じがします。この町の聖ニコラ教会はロカルノの聖ヴィットーレ教会と同じように、いたるところに動物達や想像上の動物達が彫刻されています。この地域の特徴なのでしょうか。当時の人々の世界観とは人間も動物達も同じ神の世界にいたのかも知れません。聖ニコラ教会はすぐ裏手に山が聳えていて、教会と自然が見事に調和しているので絵になります。

ヤギや鳥などの彫刻も賑やかな洗礼盤  

ロマネスクよりやや後の時代でしょうか?カラフルな祭壇画

 
入り口の脇にも、トラやウサギ、牛などの彫刻が。  
 
恐るべき空想力、サン・マルティン教会の天井画
この旅で一番印象に残った教会として挙げる方もいるのが、ツィリスの牧歌的な風景に溶け込んでいる、聖マルティン教会。ここの見どころは12世紀のユニークな天井画。天井一面が153枚のパネルに分かれており、それぞれにイエス・キリストや聖マルティンの生涯、当時外海にいたと信じられていた珍妙な怪物などが生き生きと描かれています。洗練されてはいませんが、素朴なタッチで力強い作風が印象的です。ずっと天井を見上げていると、首の痛さも忘れていつの間にか中世の人々の不思議な世界観に引き込まれていくようです。
 
天井には黙示録や想像上の動物、キリストの生涯などについて描かれた板パネルがびっしりと嵌め込まれ、圧巻です。
通常は鏡が用意されていますが、天井を直接じっくりとご覧になりたい方は、オペラグラスや双眼鏡があると便利です。
第8日目(ダヴォス〜ミュスタイア〜トゥーブレ〜メラーノ)
ミュスタイアの世界遺産、聖ヨハネ・ベネディクト会修道院

この日のもうひとつの見どころはイタリア国境近くの聖ヨハネベ

ネディクト修道院。ここも大自然に囲まれた牧歌的な雰囲気の外観ですが、内部にはプレロマネスク時代(9〜10世紀)の非常に古いフレスコ画が残っています。周辺を山に囲まれた平和な環境や気候がフレスコには良かったのかも知れません。「ヨハネの斬首」がテーマになっていて、礼拝堂正面祭壇の壁面いっぱいに強烈な色彩で力強く描かれています。とても1000年前のものとは思えない鮮やかな色彩。思わずゾッとするくらいの不気味な迫力ですが、このテーマをしっかり伝えるには充分な迫力です。

「聖ヨハネの斬首」のシーン。サロメの踊りとともに音楽まで聞こえてくるよう。
夏には、庭のエーデルワイスが出迎えてくれることも(6月中旬撮影)  

★★★おすすめお土産★★★

ミュスタイアで特筆すべきことは、 ブックショップがとてもとても充実していることです。 各種本(英語は少ないですが・・・)や絵葉書はもちろんのこと、 音楽CD、カセット・テープ、ガラス製品、そして前述の修道院で作られたお菓子など、様々なものが売られています。 この地域名物の エンガディン・ケーキ(くるみ入り!)や
修道女達のライフスタイルを描いた可愛いカード もおすすめです。

第9日目(メラーノを拠点に、近郊の谷間に眠るロマネスク教会を巡る)
初期ロマネスクの傑作が残る、スイスとイタリアの国境エリアへ
トゥーブレ/聖ジョバンニ教会

今 日はヴェノスタの谷のロマネスク教会巡り。ここには、かつてアルプスを繋ぐ重要ルートだった時代に製作された質の高い聖堂が幾つも残っています。後世幹線ルートが別にでき、山中深くひっそりと佇むこととなったのが幸いしたのか、この谷の教会の外観はどれも小さく地味ながら内部には7〜9世紀の非常に古いフレスコが現存しているのです。世界の僻地に点在する数あるロマネスク教会でも10世紀以前のフレスコが残っている教会はほんの一握り。貴重なロマネスク芸術にご期待下さい。

マッレス/サン・ベネディクト教会

 

 

 

一押しはナトゥルノのりんご畑に囲まれた聖プロコロ教会にあるフレスコ画「ブランコの聖人」。周辺の牧歌的な空気が影響してか、聖人が本当にブランコに乗っているように見えます。本当のところは聖パウロがダマスカスの城壁から籠に乗せられて逃げる場面だそうですが。技術的には未熟ですが、素朴な信仰心と何とも言えない温かみが伝わってきます。

ナトゥルノ/聖プロコロ教会

 
メラーノ郊外、チロル城
  メラーノがあるイタリア北東部は、オーストリアに程近いチロル発祥の地。現在もイタリアにあってドイツ語圏にあります。メラーノ郊外に聳えるチロル城の、城付属礼拝堂には、縁に見事なロマネスク様式の彫刻が施された入り口があります。
  チロル城
第10日目(メラーノ〜カステラッツ〜エッパン〜ヴェネツィア近郊)
カステラッツのサン・ジャコモ教会へ
フレスコ画が素晴らしい サン・ジャコモ教会へ。後陣中段には「論争する12使徒」が描かれ、下段には「動物寓話」が踊ります。
ホッホエッパン城の礼拝堂へ

ボルツァーノ近郊、ホッホエッパン城(アッピアーノ城)の城郭内にある礼拝堂を訪ねます。

この礼拝堂へも、駐車場からは勾配のある坂道を歩きます。 遠くにドロミテの雄大な山並みを望みながら、頑張って歩きましょう。
小さな礼拝堂内には、壁一面に色彩豊かなフレスコ画が描かれています。 受胎告知や聖母子像、ペテロとパウロに鍵や巻物を手渡すキリストなど、 聖書の世界がモティーフです。

第11・12日目(ヴェネツィアD乗り継ぎD成田)
バスでヴェネツィア空港へ。その後、旅の思い出を胸に、帰国の途へ。
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