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アルジェリア、ガルダイア、「ムザブの谷、そこは想像力の源泉

アルジェリアの表玄関、アルジェ国際空港、正式名称はウアリ・ブーメディアン(Houari Boumedienne)空港と呼ぶ。空から見ると、菱形を中心に幾何学模様が描かれ、左右対称に鳥が羽を伸ばしたような滑走路が美しく伸びる。
最近国際線のターミナルが新しくなりこぎれいな空港であるが、かつてはその菱形の根元に半円形のターミナルが左右対称に2つ、直線と円とを基調とした、パリのシャルル・ド・ゴール空港顔負けの近未来的な美しいデザインの空港であった。1977年完成のこの空港は、日本の建築家故丹下健三氏の設計によるものだった。いわば日本を代表する建築家の一人でもある彼は、旧制高校時代に出会ったコルビュジェの著書に感銘を受け建築家を目指した。
巨匠コルビュジェはフランス国籍を取得した翌年の1930年、アルジェ都市計画案に関わり、翌1931年アルジェリアを旅行した。1935年の著書「輝く都市」以降多くの建築家に影響を与え「20世紀の巨匠」となったが、彼は時折アルジェリアに行った。行き先は「ムザブの谷」。「ムザブの谷」は「イスラムの清教徒」と呼ばれるムザブ族が、迫害と流浪の末、この地に居を構えた。厳しい気候、限られた水資源を生き延びるための智恵と厳格なイスラム教を表現した結果がこの「ムザブの谷」の光景である。「デザインに困ったらガルダイアへ行け。」と言い、町の建造物を眺めては「想像力の源泉。」と呟いた。彼の晩年の快作「ロンシャンの教会」は評論では必ず「今までとは異色の」という枕詞がつくが、斜めの壁と控えめな曲線、白壁に小さな窓、それはまさにムザブの谷の建築物を彷彿させる。
コルビュジェに憧れた世界的建築家達は後にアルジェリアにその作品を残した。ニューヨーク国連本部やブラジリアを設計したオスカーニーマイヤーはコンスタンティーヌに作品を残している。ムザブの谷から湧き出た想像力は地球を一周してまたアルジェリアに戻ってきたのである。
ムザブの谷、そこは想像力の源泉
ムザブの谷、ガルダイアの全景

ガルダイア全景

ムザブの谷
「ムザブの谷」、シディ・アイサ

シディ・サイサ

「ムザブの谷」、シディ・イブラハム
シディ・イブラハム
「ムザブの谷」、エル・アテフ
エル・アテフ
ムザブの谷「ガルダイア、旧市街小道
ガルダイアの小道
ムザブ族の町

アルジェリア中部のムザブの谷には「コーラン」の教えを厳格に守り続け、「イスラム教の清教徒」と呼ばれるムザブ族の町があります。
11世紀頃、ガルダイアを中心にエル・アティフ、ベニイスゲン、ブー・ヌーラー、メリカの5つの町が造られました。それぞれ丘の頂上に建てられたモスクを中心に麓に向かって町が広がっています。
町は城壁に囲まれ、伝統的な町並みがそのまま残っています。高度な灌漑システムを開発したムザブの人々は、オアシスにパルメリーと呼ばれるナツメヤシ畑をつくり、1000年もの間このサハラの枯れ谷で文化を守り続けてきたのです。

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