豊かさの追求 その1

経営の基本は透明で公正であることです。

 企業というのは、個々のスタッフが理想を追い求める場であり、理想そのものであるというのが、当社の創業以来の精神です。 そして、企業の理想を追求していくためには、すべてのスタッフが経営に携わっているという強い意識を備えていなければならず、その経営意識を育むためには、「経営がガラス張り」であることが大切な条件になります。

○経営上のすべての数字を全スタッフに明らかにし、経営上のすべての戦略を確実に理解させていく。そして人を評価する際の指針をあらかじめ明確に示す。
○公正(フェア)であることをすべての企業活動の根底に据え、誰に対してもチャンスが開かれる。
○真に実力のある者が優遇され、その為に年に一回の給与交渉が行われる。  

 全スタッフの総合的な力を高めて強い企業になるためには、そうなれるための社内の土壌づくりが何よりも重要だと当社は考えています。  

 また、こうした企業の考えや姿勢は、当社のお客様に対しても明確に示されます。 特許なき旅行ビジネスにおいて利益を度外視した価格競争に埋没しないために、「ユーラシアの旅」だから参加したいとお客様に感じていただく何かが必要になります。旅行商品というのは形なき商品ですから、それをプロデュースする旅行会社の考え方や姿勢によって、期待や安心が決定されることも多いと思われます。その為には、企業として偽りのない情報を、お客様に対して常に明らかに示していく姿勢が重要だと考えます。そして企業に対するお客様の強い信頼感を獲得できれば、低価格競争に翻弄されることないビジネスを行うことができます。

 約10,000社ほどある旅行企業のうち株式上場企業は、当社を含めて僅か数社(0.1%)しかないということもあり、旅行産業そのものが情報開示に積極的であるとはいえません。たとえば収益面においても、旅行業者が観光中にお客様を案内する免税店やおみやげ物屋から受け取るコミッションと、旅行本体の利益の区分も不透明です。

 旅行という形の見えにくいビジネス分野は、そこに関わる人と人との信頼関係が何よりも大事です。この当たり前のことを当たり前のこととして実践することは、決して簡単なことではなく、徹頭徹尾、強い心構えでのぞむことが必要です。そして、それを確固とした企業文化にまで熟成させていかなければなりません。当社は、そのための企業内の制度や環境作りを重視した経営を行っていきたいと考えております。