カンボジアで必見の遺跡「アンコールワット」。アンコールワット、アンコールトムやタ・プロムといった有名な遺跡だけでなく、ピラミッド型寺院が残るコーケーや、森の中に佇むベンメリアなど郊外の遺跡までじっくり訪れます。また、トンレサップ湖で水上生活を営む人々の素顔に、首都プノンペンでは激動の近代史にも触れるなど、カンボジアの魅力を隅々まで余すことなくご案内します。

カンボジアとは

カンボジア基本情報

【正式名称】カンボジア王国
【面積】18.1万平方キロメートル(日本の約2分の1弱)
【人口】16.3百万人(2018年IMF推定値)
【首都】プノンペン(Phnom Penh)
【民族】人口の90%がカンボジア人(クメール人)とされている。
【言語】カンボジア語
【宗教】仏教(一部少数民族はイスラム教)
【時差】日本よりマイナス2時間

世界遺産アンコールワット

アンコール・ワット

カンボジア北西部のシェムリアップに位置するアンコールワットは、世界遺産であるアンコール遺跡の一つであり、その遺跡群を代表する寺院です。

東西1.5km、南北1.3kmの壕に囲まれた世界有数の巨大寺院は、クメール建築の最高傑作と言われ、美しい彫刻で埋め尽くされた3重の回廊は見る者を圧倒します。カンボジア国旗の中央にも象徴として描かれているほどに重要なこの寺院は、カンボジアを訪れたならば絶対に外せない観光地です。

入場制限が設けられているアンコールワットの「第三回廊」へご案内します

乳海攪拌/アンコールワット
天地創造物語「乳海攪拌」のレリーフ

3つの回廊からなるアンコールワット。第一回廊には、古代インドの叙事詩である「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」に現れるヒンドゥー教の天地創造物語「乳海攪拌」が描かれています。50メートルに渡って描かれるこのレリーフは、アンコールワットの重要な見どころの一つです。

デヴァターのレリーフ/アンコールワット
緻密に彫られたデヴァター(女神像)

第三回廊は、1日に入れる人数が限定されている制限エリアです。ここでは中央に聳える中央祠堂や緻密に彫られたデヴァター(女神像)を間近に見ることができます。建物内で最も美しいデヴァターを間近でじっくりと鑑賞できるのは、第三回廊を訪れた人だけの特権です。

アンコールワット「日の出鑑賞」と「夕日に映える第一回廊」

アンコールワットの朝日
アンコールワットで見る日の出

アンコールワットでの日の出鑑賞もおすすめです。夜明け前の薄暗い中、寺院の全景が望める池の前で日の出を待ちます。空が明るくなるにつれ、刻々と浮かび上がるアンコールワットのシルエットはとても幻想的です。

夕日があたるレリーフ/アンコールワット
夕陽に照らされる彫刻

夕方から日没にかけての時間帯は、西側の第一回廊がおすすめです。夕陽に照らされることにより彫刻の陰影が際立ち、より一層美しく生き生きとした輝きを放ちます。

「アンコール・トム」の中心バイヨン寺院

バイヨン寺院/アンコールトム
「クメールの微笑」/バイヨン寺院
アンコールトムにある戦闘のレリーフ
戦闘の様子のレリーフ

「アンコール・トム」は12世紀末からジャヤバルマン7世によって造営された都市遺跡です。城砦や寺院などから成る巨大な遺跡で、アンコール遺跡群の一部として世界遺産に登録されています。その中でもメインの遺跡がバイヨン寺院です。神話が描かれたアンコールワットとは異なり、バイヨン寺院の壁面には、トンレサップ湖上のチャンパとの戦争場面や闘鶏に興じる人々の様子など、当時の生き生きとした生活が緻密に描かれています。また、この寺院の一番の特徴は、謎めいた微笑を浮かべる巨大な四面像です。観世音菩薩像を模していると言われており、通称「クメールの微笑」と呼ばれています。

自然に圧倒される「タ・プロム」遺跡

タプロム遺跡
巨大樹絡みつくタ・プロム

「タ・プロム」は12世紀末に、ジャヤバルマン7世が母を弔う為に創建した寺院です。榕樹(スポアン)の巨木の根に押し包まれた建物は、発見された当時のままの姿で保存されています。遺跡は崩壊寸前ではありますが、樹が遺跡を押しつぶしているのか支えているのか分からない状態のため、あえて修復はせずそのままにされています。自然と一体化した遺跡は過ぎ去った時の長さを見る者に感じさせ、樹齢数百年の樹木からは強い生命力を感じられます。

“東洋のモナリザ”が微笑む「バンテアイ・スレイ」

バンテアイスレイ
美しいデヴァター(女神像)がほほ笑む
精緻なレリーフ
あちこちにある精緻なレリーフも必見

アンコールワットの北東部に位置するバンテアイ・スレイは、大部分が赤い砂岩によってできており、精巧で深く掘られた彫刻がとても美しいことで有名です。中でも、“東洋のモナリザ”と称されるデヴァター(女神像)は、息を呑むほどの美しさ。かつてフランス人の政治家アンドレ・マルローがこの女神像を盗掘し、逮捕されたことでも注目を集めました。このような理由や遺跡保護の観点から、女神像のある区画は通常ロープで仕切られており、残念ながら観光客は遠目に眺めるしかありません。東洋のモナリザ以外の精緻なレリーフなどをじっくり鑑賞するため双眼鏡や望遠カメラをお持ちいただくのもよいでしょう。

足を延ばしても訪れるべき“天空の寺院”「プレア・ヴィヒア」

プレア・ヴィヒア寺院(カオプラヴィハーン)
プレア・ヴィヒア寺院(カオプラヴィハーン)

2008年にカンボジア2番目の世界遺産として登録されたプレア・ヴィヒア寺院(カオプラヴィハーン)は、ダンレック山の斜面を利用して建てられた山岳寺院であり、カンボジア平原を見下ろすその姿から、“天空の寺院”とも称されています。カンボジアの通貨に描かれる伸びやかな姿が美しい第一塔門、そして、遺跡群の中で4か所でしか見られない貴重なレリーフ”乳海攪拌”の描かれた第二塔門、締めくくりはカンボジア平原の絶景ビューポイントと見所がたくさんです。この遺跡はタイとの国境線上に位置しているため、領有権をめぐる衝突が起き、長きに渡り訪れることが叶いませんでした。しかし、2015年に両国の関係が改善され、訪問することが可能となりました。プレア・ヴィヘアこそ、足を延ばしても訪れるべき外せない遺跡の1つです。

郊外の珠玉の遺跡の数々「ベン・メリア」「コーケー」「サンボール・プレイクック」

ベンメリア
廃墟感ただようベンメリア
コーケー遺跡のピラミッド
コーケーのピラミッド型寺院

「ベンメリア」は森の中にひっそりと佇み、崩壊が激しいため殆ど原型を留めていません。近年、足場も整備されたことにより比較的散策もしやすくなりましたが、未だに発見当時の雰囲気を探検気分で味わえます。アンコールワット建造前の11~12世紀の建造であり、ヒンドゥー教寺院でありながら、仏教をモチーフにしたレリーフも数多く残っています。まだまだ謎も多い遺跡ですが、全貌が判明すればアンコールワットを遥かに凌ぐ規模ではないかとも言われています。

「コーケー」は、新都造営による権力誇示のため、ジャヤヴァルマン4世によって928年から16年間都が置かれていた場所です。僅かな期間でしたが、30以上の寺院が残されています。天高く建てられたピラミッド型寺院の上では、各種の儀式が行われていたのではないかと言われる、密林に潜む謎多き遺跡です。

空中宮殿/サンポール・プレイクック
空中宮殿/サンポールプレイクック

「サンボール・プレイクック」は、2017年にカンボジア第3番目の世界遺産として登録された寺院です。かつて真臘国の都があったこの場所は、7世紀初頭にイシャーナヴァルマン一世により建造されました。規模こそ小さく損傷も激しいものの、巨大寺院の建築へと発展していく過程での、当時の技術の粋を集めた建築群が残されています。特に珍しい八角形の祠堂や、羽の生えた人や馬が緻密に彫られた空中宮殿のレリーフは必見です。

活気あふれるカンボジアの首都「プノンペン」

王宮/プノンペン
王宮/プノンペン

首都のプノンペンで王宮や国立博物館を訪れると、カンボジアの歴史を感じることができます。1866年に首都がウドンからプノンペンへと遷都された際、新たに王宮が建てられました。戴冠式や国王の誕生日など重要な王室行事が行われ、カンボジア近代史を見つめてきた場所です。また、王宮に隣接するシルバー・パゴダは、王宮の仏教行事が行われてきた寺院です。1650点もの宝物が収蔵されており、床には20cm四方の銀タイルが5329枚も使われていることから「銀寺」とも呼ばれています。1905年開館の国立博物館では、青銅器や彫像など貴重なカンボジア全土からの出土品が時代ごとに並べられ、クメール芸術の変遷を学ぶことが出来ます。

素朴な生活風景に触れることのできる「トンレサップ湖クル-ズ」

トンレサップ湖
雨季のトンレサップ湖

シェムリアップ近郊のトンレサップ湖まで足を延ばすのもおすすめです。この湖は雨季になると乾期の3倍以上にも大きくなり、「伸縮する湖」とも言われています。古来より漁業が盛んな地であり、世界有数の淡水魚の漁獲量を誇ります。カンボジアはもちろん、お隣のベトナムからも漁にやってくるほどです。水上には家屋がずらりと並んでおり、人々の素朴な暮らしに触れることも出来ます。

伝統舞踊「アプサラダンス」と多彩な「カンボジア料理」

アプサラダンス
伝統舞踏のアプサラダンス
かぼちゃのプリン
かぼちゃプリン

クメールの王宮文化として現代にも息づく伝統舞踊のアプサラダンスを楽しみください。演目の舞台となっているのは、アンコールワット第一回廊にも描かれている古代インド叙事詩「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」です。可憐な衣装を身に纏った踊り子はアプサラ(天女)とみなされ、ゆっくりとした動きと絶妙な手のひねりの優雅な踊りを、神への祈りとして捧げます。

また、旅の楽しみの一つであるお食事では、多彩なカンボジア料理をお召し上がりください。東南アジア料理と聞くと刺激的な辛さや、香辛料のきつさを思い浮かべる方も多いと思いますが、カンボジア料理は甘さと酸っぱさが基本。日本人の口にも合うと好評です。

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