島根県隠岐郡に属する隠岐諸島は、島根半島の北東に位置する群島から成り、主要な有人島は4つ(島後、西ノ島、中ノ島、知夫里島)。古事記の国生み神話ゆかりの地であるとともに、島の成り立ち、固有の生態系により、大山隠岐国立公園と世界ユネスコジオパークに認定されている奥深い島々です。

島根県にある隠岐諸島(隠岐島)とは

隠岐諸島とは、隠岐島(おきのしま)ともよばれ、島根半島の北約80km、日本海に浮かぶ4つの有人島と約180の無人島の総称です。

3つの有人島(知夫里島・中ノ島・西ノ島)と無人島の総称を「島前(どうぜん)」、隠岐諸島のなかで最大の面積で、〔隠岐の島町〕がある有人島を「島後(どうご)」と呼びます。「隠岐の島」という単独の島はありません。

隠岐諸島全体が自然博物館

火山活動と繰り返された地続きで形成された奇跡の島々

隠岐諸島の成り立ちの歴史は、非常にダイナミック!約2600万年前にくっついていたユーラシア大陸から、徐々に分離、約1000万年前に大陸と日本列島の間に日本海が生まれた。その当時、隠岐は海底にあり、その後の地殻変動による隆起と約600万年前の大規模な火山活動により、島前と島後の島が形成。その後、氷河期などによる海面低下時にはと陸続きになり、約1万年前に海面上昇で本州と離れ、現在に至ります。その海面低下の際に、本州の植物が移り、通常複数の気候や標高によって棲み分ける植物が同じ場所で共存して生育しているという、隠岐でしか見られない独自の植生ができあがりました。

隠岐島(隠岐の島)の名前の由来は?

隠岐諸島は、日本最古の歴史書『古事記』に登場します。イザナギノミコトとイザナミノミコトの国生み神話によると、3番目に産んだ島が「隠伎之三子島(おきのみつごのしま)」であり、因幡の白兎の話では「淤岐島(おきのしま)」という島名がでています。また、天照大神(あまてらすおおみかみ)が、島にある美しい木を見て「美しき御木」と発したという伝承と本土から見て沖にあることなどから、隠岐諸島全体を「沖の島」と呼んでいたことが、現在の「隠岐島(おきのしま)」いう呼び名で伝わっています。
*隠岐の島、という表現は、“隠岐の島町”を指したり、隠岐の島町がある島後を指す場合に使われたりもしています。

隠岐諸島(隠岐島)への交通手段は

隠岐諸島への本土からの交通手段は、主に2つ。

ひとつは高速船やフェリー(航路)、もうひとつは飛行機(空路)。前者を利用する場合、本土からは島根県の七類港もしくは鳥取県の境港から隠岐諸島の主要4島へ渡ることができます。空路の場合は、大阪の伊丹空港もしくは島根の出雲縁結び空港から日本航空(JAL)で、島後・隠岐世界ジオパーク空港へ向かうことができます。

隠岐諸島の中心の島

島後(どうご)一般情報

◆島後(どうご)◆ 隠岐諸島最大の島
面積:242.82平方キロメートル(島後から北西約158Kmに位置する竹島の面積0.2平方キロメートルを含む)
人口:13,923人(2019年4月現在・隠岐の島町)
周囲:約211km
*島根県隠岐郡 隠岐の島町(1つの島で1つの町を形成。)
*竹島は、隠岐の島町に属しています。
*隠岐の島町は、西郷地区,五箇地区,都万地区,布施地区の4つの地区からなり、町役場本庁は西郷地区にあります。

島後(隠岐の島)のお勧め観光スポット

玉若酢命(たまわかすのみこと)神社

玉若酢命神社と八百杉
玉若酢命神社の八百杉

隠岐国の時代は、国の総社であり、現在において本殿は、隠岐にある神社の最古の建造物で、国指定の重要文化財です。神社に隣接する億岐家住宅も国指定重要文化財で、日本に現存する「駅鈴」と「隠伎倉印」が展示されています。

隠岐国分寺、後醍醐天皇行在所跡

後醍醐天皇行在所跡

741年(奈良時代)、聖武天皇によって全国約60か所に建てられた国分寺のひとつで、隠岐第一の寺院でした。また、ここは1332年(元弘2年)に元弘の乱で敗れた後醍醐天皇が隠岐に流された際の行在所跡という伝承の場所でもあります。

日本のサントリーニ島?!島前(どうぜん)

島前(どうぜん)一般情報

◆西ノ島◆
面積:55.96平方キロメートル
人口:2,845人(2019年4月現在・西の島町)
*島根県隠岐郡 西ノ島町(1つの島で1つの町を形成。)

◆知夫里島(ちぶりじま)◆ 
面積:13.69平方キロメートル
人口:656人(2019年4月現在・知夫町)
*島根県隠岐郡 知夫村は、有人島の「知夫里島」とその南に位置する無人島の「島津島」「大波加島」「浅島」「神島」も含みます。

◆中ノ島◆
面積:33.44平方キロメートル
人口:2,248人(2019年4月現在・海士町)
*島根県隠岐郡 海士町(あまちょう)(1つの島で1つの町を形成。)

島前のお勧め観光スポット

【西ノ島】由良比女(ゆらひめ)神社、黒木御所と碧風館

由良比女神社のイカ寄せの浜
由良比女神社のいか寄せの浜

いか(烏賊)が神様に非礼を詫びに、鳥居が立つ入り江に大群で押し寄せたという『いか寄せ伝説』が伝わる由良比女(ゆらひめ)神社。

黒木御所跡
黒木御所跡

黒木御所は、隠岐へ流された後醍醐天皇の行在所跡という伝承の場所のひとつ。敷地内にある碧風館には、後醍醐天皇に関する資料が展示されています。

【知夫里島】知夫里島クルーズ

隠岐、知夫里島の赤壁クルーズにて
知夫里島の赤壁クルーズ

火山活動で形成された隠岐諸島であることを表すダイナミックな景観と、牧草地が島を覆う景観などを海からご覧いただけます。海から見上げる国の名勝「赤壁」や「赤ハゲ山」の鮮やかな断崖から迫力を感じさせられます。

【中ノ島】後鳥羽院資料館と後鳥羽上皇行在所跡

隠岐の中ノ島、隠岐神社
隠岐神社

中ノ島は、後醍醐天皇より約100年前に鎌倉幕府執権の北条氏に対し、倒幕の兵をあげた承久の乱で敗れた後鳥羽上皇が流されてきた場所です。そのため、後鳥羽上皇ゆかりの場所が多数あります。なかでも有名な観光地は、後鳥羽上皇崩御七百年祭にあわせ、1939年(昭和14年)に、上皇を祭神として創建された隠岐神社。この近くに、資料館と上皇の行在所跡があります。

絶対食べたい、味わいたい!隠岐島グルメ

隠岐牛(知夫里島)
隠岐牛(知夫里島)

日本海に浮かぶ隠岐諸島では、新鮮な魚介類の料理は、絶対現地で味わっていただきたい。また隠岐の海岸は、浸食海岸の磯があり、そこでサザエやアワビが採れます。また隠岐周辺の日本海にある大陸棚により、通年イカ、冬にはズワイガニが採れますので、それらの名物料理は外せません。また海鮮類のみならず、日本海の潮風をうけ、ミネラルを含んだ牧草を食した最高級和牛である隠岐牛・隠岐黒磯牛のお肉も外せない一品。

添乗員がご紹介する隠岐の魅力

03-3265-1691

営業時間 10:00~17:00(土日祝除く)

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