インド亜大陸。ひとたびその大地に降り立てば、あらゆるものを飲み込む圧倒的なエネルギーの渦が迫り、旅人の魂を強く揺さぶります。
北インドには白亜の愛の証タージ・マハルをはじめとした世界遺産の遺跡の数々と、雪に覆われた圧倒される大自然ヒマラヤがあります。西インドにはラジャスタンの城塞や、宗教芸術の至宝アジャンタ・エローラ石窟群。東インドにはヒンドゥー教徒の聖地ガンジス川と、釈迦の生涯を今に伝える数々の仏教聖地。南インドにはユーモラスな踊る神像が見どころの古都ハンピ遺跡や3つの海が出会うコモリン岬などなど。地方ごとに自然も文化も宗教も異なるインドという国は、訪れる度に新鮮な驚きを与え、尽きない魅力で私達を更なる旅へと誘います。
ここでは、絶対に見逃せない観光地を①北インド、②西インド、③東インド、④南インドの順でご紹介いたします。
ミラクルワールド・インドとは
インド基本情報
【面積】328万7,469平方キロメートル(インド政府資料:パキスタン,中国との係争地を含む)(2011年国勢調査)
【人口】12億1,057万人(2011年国勢調査)
【首都】ニューデリー(New Delhi)
【民族】インド・アーリヤ族,ドラビダ族,モンゴロイド族等
【言語】連邦公用語はヒンディー語,他に憲法で公認されている州の言語が21
【宗教】ヒンドゥー教徒79.8%,イスラム教徒14.2%,キリスト教徒2.3%,シク教徒1.7%,仏教徒0.7%,ジャイナ教徒0.4%(2011年国勢調査)
【時差】日本よりマイナス3時間30分
①北インド 世界遺産の宝庫とインド・ヒマラヤ・チベット世界
絶対に外せない!ゴールデントライアングル
インドのゴールデントライアングルとは、デリー、アグラ、ジャイプールの三都市をさします。
デリーは、観光の拠点というだけでなく、豪勢なムガール建築の数々を目にすることができる活気に溢れた都市で、おいしいインド料理も楽しむことができます。ジャイプールは赤みがかった建物の色と青空のコントラストも美しく、ピンクシティとも呼ばれるます。そして、世界一美しいといわれるアグラのタージ・マハル。ムガル帝国の第5代皇帝シャー・ジャハンが最愛の妻の墓廟として建てたイスラーム建築の最高傑作のひとつです。ツアーでは、ヤムナ河の対岸からもタージ・マハルの眺めるコースや、タージ・マハルを遠望するホテルに滞在するプランもございます。
②西インド アラビア海に面した民族と宗教が混在する地
【世界遺産】絶対に見たい!驚異の石窟寺院アジャンタ、エローラ
アジャンタ石窟寺院
ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教の3つの宗教が同居し聖地となったエローラ石窟寺院、日本の古代仏教絵画の源流と言われる精緻な壁画が見事なアジャンタ石窟寺院など、インドには多数の石窟寺院が残ります。中でも、エローラ第16窟カイラーサ寺院は100年以上かけ1枚岩から槌とノミで掘り出され、その巨大さは見る者を圧倒します。人間業とは思えない精密な石造りの偉業をぜひご覧ください。
エローラ石窟寺院
ボパール近郊のビンベトカには2003年に世界遺産登録された、約1万年前~2000年前の岩絵が残っています。主に動物や当時の人々の生活が描かれています。ツアーでは全インドを統一したアショーカ王の子がスリランカへ仏教伝統の旅に出た際の出発地となったサーンチーまで足を延ばし、アショーカ王墓仏塔としてほぼ完全な姿を残している大ストゥーパを見学するコースもございます。
【世界遺産】絶対に行きたい、幾何学模様の階段井戸
ダーダー・ハリの階段井戸
雨季と乾季がはっきりと分かれたインド。庶民が水を得られるようにと、支配者によって多くの階段井戸が建設されました。これらの井戸は、生きるためとしての水を手に入れるだけではなく、涼をとる場所としても人気でした。しかし20世紀初頭、水道に取って代わられますが、今でも優美な彫刻を見ることが出来ます。
カッチ地方の少数民族を訪ねる
カッチ地方のビリンディアラ村
ブジ近郊のカッチ湿原にある村々では、少数民族が暮らしており、刺繍や染めなどの手工業を行って生活しています。西アジアとの交易によって栄えたグジャラート州の貴族や豪商が、自分の権力を誇示するために作らせたのが起源と言われています。また、奥まで行くと乾季は塩の平原となるホワイト・ランが広がっています。
謎のベールに包まれたドーラビーラー遺跡
ドーラビーラー遺跡
インド最西部、グジャラート州の中でもパキスタンとの国境にほど近いブジという町の近郊で、今から4500年以上前にモヘンジョ・ダを中心に栄えたインダス文明の遺跡が発見され、1989年から発掘調査が始まりました。インダス文明の時期には壮大な方形の要塞や儀式用の広場、市街地が広がっていたとされ巨大都市だったことが見受けられます。上下水道も整備された高度な技術も持っていたようですが、他の古代文明と異なり絶的支配者の存在を裏付けるピラミッドなどのモニュメント、王墓や神殿もなく、近隣を制圧する強力な武力も見つかっていません。いったい誰が築き、なぜ滅亡したのか、いまなお解明されていない謎の古代遺跡を訪れ、古の文明に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
③東インド ガンジス川、八大仏跡とダージリン・シッキム
絶対に訪れたい、生と死が混濁する母なるガンジス河、バラナシ(ベナレス)
ガンジス川の沐浴風景
混沌のインドを象徴するガンジス河沿いの景色は写真やテレビでご覧になったことがあるでしょう。しかし圧倒されるほどのざわめきや匂いはその場に立って初めて感じることが出来ます。沐浴によって全ての罪業が清められるという聖なるガンジス河と生と死が織り成す人々のドラマ。神秘的な光景を前に自然と祈りを捧げたくなります。
バラナシ(ベナレス)では毎晩、礼拝儀式プージャーが行われます。儀式ではガンジス河の岸辺に設置されたステージ上でバラモンたちが大音響の経の音、ベルの音の中で祈りを捧げます。まるでお祭りのような賑やかな歌と音楽のパフォーマンスが繰り広げられ、その熱気に圧倒されます。 ツアーでは、早朝ボートに乗ってガンジス河の沐浴風景を見学し、夜はプージャーにご案内するコースもございます。
絶対に訪れたい、八大仏跡 仏陀の足跡を辿る旅
マハーボーディ寺院/ブダガヤ
仏陀の誕生の地ルンビニ、菩提樹の下で成道されたブダガヤ、初めて法を説いたサールナート、涅槃(入滅)の地クシナガルの四大聖地に加え、関係が深い修行の地ラージギール、祇園精舎とコーサラ国の都サヘト・マヘト、三道宝階降下(天界で3か月を過ごした釈尊が再び地上に降り立った)の地サーンカシャ、リチャヴィ族の都で釈尊が娼婦から食を受けたヴァイシャーリを訪れるツアーもご用意しております。
精緻なるオリッサの建築美
スーリヤ寺院/コナーラク
東部に位置するオリッサ州は、アショーカ王に征服された後もベンガル湾に面した豊かな地域として独自の文化を発展させました。中世にはヒンドゥー教の建築文化が大いに発展し、その傑作の数々はカジュラホと並び称されます。特に中心となったブハネーシュワルは寺院都市といわれる程多くのヒンドゥー寺院が残ります。
また、ヒンドゥー教四大聖地のプーリーのジャガンナータ寺院とコナーラクのスーリヤ寺院は、11世紀に東南インドからガンガ朝の支配がオリッサ地方へ及んだことで南方的要素が加わって造営されました。これらの寺院の塔は海上から航海の目印とされたといいます。スーリヤ寺院や本殿の基礎部分を残すのみですが、膨大な壁面彫刻とともにヒンドゥー寺院の傑作として名高い建築です。
英国植民地時代の面影を残すトイ・トレインと、紅茶の里ダージリン・シッキム
トイトレイン/ダージリン
英国植民地時代から避暑地として栄えた西ベンガル地方ダージリン。今も当時の面影を残すコロニアル建築が独特の雰囲気を醸し出しています。英国が開発した茶の栽培でダージリンは世界的に有名になりました。また、茶の輸送のために1881年に建造されたダージリン・ヒマラヤ鉄道は全長88km、トンネルはなく、ループやスイッチバック、急勾配では撒き砂で摩擦を起こして進む山岳鉄道です。線路幅は何と610mm ! 町の中をギリギリに走るその愛らしい姿から「トイ・トレイン」(おもちゃの列車)の愛称で愛されています。
タイガーヒルからの眺め
ヒマラヤ南麓のネパールとブータンのあいだに位置するシッキム州は、かつて亡命チベット人が建てたシッキム王国という小国でした。英国の保護国を経て1975年からインドに併合された“消えた王国”。今も、チベット文化圏ならではの独特の町並みと雰囲気を保っています。ヒマラヤ山脈の懐に抱かれ、美しい眺望の中でもひときわ目立つのが8586m のカンチェンジュンガ、世界第3位の高峰です。ペリン、ガントクのタシ・ビューポイントやダージリンのタイガーヒルと、3ヵ所の異なるポイントから様々なヒマラヤの表情を堪能します。
④南インド インドの原風景往く
絶対に見たい!鮮やかな彫刻が素晴らしいミナークシ寺院の塔門
ミナークシ寺院の塔門
椰子の木が茂り、明るい日差しと潮風が心地よい南インド。なぜか懐かしい気持ちになるのは、小柄で人懐っこい笑顔のドラヴィダ人に出会うからかもしれません。ドラヴィダ人は、北のアーリア人に先駆けてインドに住み、インダス文明の担い手とも呼ばれました。デカン高原が北部勢力の進出を阻み、またイスラム勢力の影響もほとんど受けずに来たため、ユニークなドラヴィダ様式の寺院など純インド的な建築や文化が残っています。そこに、大航海時代を経てもたらされたヨーロッパの文化が混じりあいました。典型的なドラヴィダ建築をみることができるミナークシ寺院は、ぜひ訪れたい場所。南インド最大のヒンドゥー教寺院でもあり、群像彫刻に覆われた塔門(ゴプラム)は見ごたえがあります。
一味違った旅を演出、バックウォータークルーズ
バス移動、ホテルに宿泊ではなく、ゆっくりとした川の流れで移動し、ソファに横たわり、川岸のヤシの木々を眺め、地元の人々の生き生きとした生活風景が目に飛び込んでくる。船内での食事では伝統的なケーララ料理に舌鼓をうつ。静寂の夜には、蛙や虫の鳴き声が優しく合唱し、満天の星空に包まれる…。ハウスボートでのんびり過ごす、最高に贅沢で優雅なひとときをお楽しみください。
●各部屋、トイレ・シャワールーム付(熱いお湯はでません)複数のボートに分かれて乗船します。
●お食事はボートにてお召し上がりいただきます。
●夜間は停泊します。
ヒンドゥー教の壮大な遺跡を残すドラヴィダ文化
ハンピ遺跡
北部から圧力をかけてくるイスラム勢力と戦い続けた南インドのヒンドゥー教の国々。幾多もの王朝が勃興し、王都は栄え、荘厳なヒンドゥー寺院を建設してきました。ベンガルの詩聖タゴールをして「ここでは人間の言葉は石の言葉に打ち負かされてしまう」と言わしめた甘美な石の彫刻群や、純インド的なドラヴィダ様式の建造物は秀逸。今なお当時の面影を残す壮大な遺跡群は、まさに人類の創造的才能を表現する傑作であり、これらの素晴らしいドラヴィダ建築の寺院・遺跡を見逃すわけにはいきません。
一部ツアーでは、内陸深くにある南インド全域に勢力を拡大した史上最大のヒンドゥー教王国の幻の都ハンピの遺跡までご案内します。
インド最南端コモリン岬で朝日鑑賞
コモリン岬からの朝日
インド亜大陸最南端、インド洋・アラビア海・ベンガル湾の3つの海が交わるこの地は、ヒンドゥー教徒の聖地であり、毎日多くの人々が朝日を拝み沐浴に訪れます。特に大勢の人々が集い、日の出の瞬間を一心に見守る様子は、言葉で言い表すことのできない神聖さがあります。
絶滅危惧種のベンガル虎とアジアライオン
ランタンボール国立公園とササーンギル国立公園のサファリ
アジアライオン/ササーンギル国立公園
デリーに近いランタンボール国立公園は面積1334 平方km。かつてムガル帝国時代は王侯貴族の狩猟場であり、現在ではインドを代表する野生動物保護区です。乱獲や密猟により絶滅の危機に陥ったベンガル虎が現在40 頭程生息している貴重なエリア。10〜6 月のみオープンしています。
また、西インドのササーンギル国立公園は1965年に設立された面積1413㎢にも及ぶ国立公園で、アフリカ以外では世界で唯一、野生のライオンが生息し、保護の努力が続けられています。かつて中東から広くインドにかけて生息していたアジアライオンは、乱獲のため絶滅の危機に晒されましたが、現在ではこの国立公園内で411頭が確認されています(2010年)。
絶対に食べたい!本場のインド料理
ターリー(北インド)
ミールス(南インド)
「インドはカレーばかり」というイメージですが、カレーひとつでも調理の仕方は多種多様。地域毎に異なるスパイスの効かせ方があり、食材も豊富なので意外と飽きがこないのです。ツアーでは、タンドリーチキンをはじめとしたタンドリー料理(ヨーグルトやスパイスに浸した肉などの素材を、タンドリーという土窯を使って焼く料理)はもちろんのこと、南インドの定食ミールス(北インドのターリー)やマサラ・ドーサ(ジャガイモのスバイス炒めを包んだクレープ)など、各地の名物にこだわってインドの美味しさを堪能して頂きます。
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