地中海のほぼ中央に浮かぶシチリア島。この島は三千年の昔から、海を渡ってさまざまな国から人がやってきました。長い年月の間、訪れた人々がもっていた文化や伝統などを島にもたらし、さまざまな文明が交錯するようになっていきました。
東から来て島の礎を築いたギリシャ人、北から来たローマ人、南から来たイスラム教徒、西から来たノルマン人やスペイン人・・・文明の十字路として数多くの人々が行き交い、各々の文明が島に残した遺産は、現在のシチリア島でもモザイクのように色褪せぬ光を放っています。
かの文豪ゲーテに「シチリアなしのイタリアは、私達の中に何も形作らない。シチリアにこそ、全てを解く鍵がある」とまで言わしめたシチリア島。
ユーラシア旅行社のシチリア島ツアーでゲーテの言葉の真意を探しに行きませんか。

イタリアとは

イタリア基本情報

【正式名称】イタリア共和国
【面積】30.1万平方キロメートル(日本の約5分の4)
【人口】60.6百万人(2018年1月推計値。日本の約半分)
【首都】ローマ(Roma)
【民族】イタリア人93%、その他7%
【言語】イタリア語(地域により独,仏語等少数言語あり)
【宗教】キリスト教(カトリック)が国民の約80%と言われる。その他,キリスト教(プロテスタント),ユダヤ教,イスラム教,仏教。
【時差】日本よりマイナス8時間(サマータイム時マイナス7時間)

ノルマン王宮・パラティーナ礼拝堂

パレルモのパラティーナ礼拝堂にて
パレルモのパラティーナ礼拝堂

シチリア島では、パレルモのノルマン王宮内のパラティーナ礼拝堂を見学します。シチリアの州都でもあるパレルモの起源は紀元前にフェニキア人達が築いた港町に遡ります。
その後、北方からやってきたノルマン人達がシチリア王国を築いた中世時代に最も繁栄しました。その時代に町に築かれた壮麗な建築物の代表格が、シチリア王宮内にある、キリスト教的な建築技法とイスラム的な建築技法が折衷された独特の様式のパラティーナ礼拝堂です。
シチリア王国の王家が自身の権威を誇示する為に施した内部の装飾は、モザイク美術の一頂点を示しているとも言われます。

活気あふれる市場

パレルモのカポ市場
パレルモのカポ市場

パレルモ市内には複数の市場が点在しており、いつも地元の人々で賑わっています。パレルモ港で水揚げされた新鮮な魚介類や農産物が数多く並んでいます。驚くのは、同じ種類の野菜や果物でも日本のものよりサイズが一回りも大きかったりする事です。
シチリア島ツアーでは、この様な市場を訪ね、地元の人々の日常生活も垣間見ることができます。

アグリジェント、神殿の谷

アグリジェントのコンコルディア神殿
アグリジェントのコンコルディア神殿

シチリア島の南部に広がる海岸線のほぼ中央部に位置するアグリジェント。古代の詩人ピンダロスは「人間が住む都市の内、最も美しい都市」とまで形容しました。世界遺産に登録されている神殿の谷には、ほぼ完全な状態で見る事が出来るコンコルディア神殿、主神ゼウスの妻に捧げられたヘラ神殿、ドーリア様式の柱が聳え立つヘラクレス神殿など広大な領域に多数の神殿が残り、当時の栄華を今日に伝えています。

絵タイルの町、バロック様式のカルタジローネ

カルタジローネの大階段
カルタジローネの大階段

17世紀の大地震で崩壊した後、後期バロック様式建築による調和が取れた町として蘇ったカルタジローネ。中世の時代にスペインからマヨルカ焼きの技法が伝わり、今日の色鮮やかな陶器の源流が形成されました。町の名所サンタ・マリア・デル・モンテの大階段には、142段の一段一段に異なる陶芸の装飾が施されており、下からの眺めは壮観です。

ギリシャの栄光が残るシラクーサ

シラクーサ大聖堂
シラクーサ大聖堂

シラクーサには、2400年前に建てられた古代ギリシア劇場があります。往時は最大約1万5千人の人数を収容出来たというから驚かずにはいられません。今日でも夏の野外コンサートに使われるなど未だ現役で活躍しています。そして、古代シラクーサの中心地であったオルティジア島。現在は橋で本土と結ばれ半島になりましたが、ギリシャ人が入植したこの辺りが町で最も古い旧市街です。ほぼ中央に位置するのがバロック式の豪奢な装飾が印象的な大聖堂です。シラクーサが最も繁栄した前5世紀頃、女神アテナに捧げられた壮麗な神殿が建っていました。大聖堂の柱はその神殿の物をそのまま流用しているのです。この建物に入ると、シラクーサの歴史を肌で感じて頂ける事でしょう。

エトナ山を望むリゾート、タオルミナ

タオルミナよりエトナ山を望む
タオルミナよりエトナ山を望む

富士山のような美しい円錐形をしたエトナ山。標高は現在、3326m。しかし活火山であるためその高さは度々変動します。タオルミナからエトナ山を望むと、山頂付近にうっすらと火が見えたり噴煙が空に薄くたなびくのが見えることがあります。かつてギリシャ人はそれは鍛冶の神の炉であると考えていました。また、エトナ山の周辺は肥沃な火山灰土壌で、中世より柑橘類や砂糖黍、野菜の栽培が盛んに行われてきました。数々の文明の興亡を見守ってきたエトナ山はシチリア島東部の各所から望むことが出来ますが、やはり、タオルミナから眺める山の稜線が地中海に続いていく姿が最も美しいショット。夏の青々とした姿も、冬の雪を頂いた姿も絵になります。

古代ギリシャ劇場の絶景

タオルミナのギリシャ劇場とエトナ山
エトナ山を望むギリシャ劇場

タオルミナの古代ギリシア劇場は、ギリシア人達が築いた劇場の中でも最も美しい劇場のひとつとして知られています。実際に観客席に立ってみると、その理由がお分かり頂けることでしょう。目の前の劇場の舞台の向こうに、青く澄んだ地中海と海岸線、そして右手にはシチリアの象徴であるエトナ山が聳えています。「劇場の観客としてこれ程の景色を目にした者もいないだろう」というゲーテの台詞もなるほどと頷ける絶景です。

目抜き通り、ウンベルト二世通り

タオルミナの4月9日広場
タオルミナの4月9日広場

タオルミナが発展するきっかけは、南のシラクーサと北のメッシーナの発展に伴い、その通商路が整備されたことでした。今日のタオルミナの北側のメッシーナ門、南側のカターニャ(シラクーサ方面の町)門という名前はこの通商路時代の名残です。この二つの門の間に伸びるのが、ウンベルト通り。一流ブランド品店からお土産物屋、バール、レストランなど多数の商店が並ぶタオルミナの目抜き通りです。また、タオルミナの隠れた名物である八百屋もあり、爽やかな柑橘類や巨大なレモンが並ぶ店頭はきっと目に留まる事でしょう。

シチリア島にある、イタリアの最も美しい村

チェファルーの大聖堂
チェファルーの大聖堂

世界遺産の数が最も多い国イタリアにあって、世界遺産に登録されていなくても、美しく個性的な町や村はまだまだあります。2011年、そんな村々の中から、村全体の景観や独自の建築や歴史、人々の日々の営みなどを基準に、「イタリアの最も美しい村々」が選出されました。シチリア島には、そんな美しい村が点在していますが、ツアーでは、カステルモーラやチェファルー等にご案内する日程もご用意しています。

アグリツーリズモとシチリアの食

シチリア島のアグリツーリズモ
シチリア島のアグリツーリズモ

イタリアはスローフード運動を生んだ国です。そのスローフード運動の旗手とも言えるのが、アグリ(農業)とツーリズモ(観光)を掛け合わせたアグリツーリズモ。地元の素材を中心に、ゆっくりと昔ながらの調理法で提供された料理は思わず舌鼓を打たずにはいられません。地産地消を地で行くアグリツーリズモのひと時をお楽しみ下さい。

西部シチリア、トラーパニ地方

西部シチリアのトラーパニ地方
西部シチリアのトラーパニ地方

11世紀に地中海貿易の重要な港として栄えたトラーパニ地方は、製塩業や漁業が盛んな地域。遥か昔、フェニキア人の時代から変わらない製塩方法が受け継がれています。1年の製塩のサイクルに沿って暮らす人々。3月に海水を最も低い塩田に引き込み、少し高い第二の塩田に移動させて2か月置き水分を蒸発させ、濃度が高くなったら収穫用の第三の塩田に移す。9~10月には完全に結晶になった塩を収穫する。2月になると次の製塩の準備を始める、といったサイクルです。

真っ白な海岸!スカーラ・ディ・トゥルキ

スカーラ・ディ・トゥルキ
スカーラ・ディ・トゥルキ

アグリジェントの町はずれ、石灰岩でできた階段状の真っ白な石壁があります。その名もスカーラ・ディ・トゥルキ。スカーラは”階段”、トゥルキは”トルコ人”ということで、トルコ人の階段という意味を持っています。昔トルコの海賊がシチリアへ侵入した際にこの階段状の壁を登ってきたことに由来してこのように呼ばれているのだそう。真っ白な岩壁は現在は、海賊ではなく観光客のビキニのお姉さんたちがバカンスにやってくる場所になっています。

エガディ諸島の知られざる絶景

エガディ諸島、ファビャーニャ島にて
エガディ諸島、ファビャーニャ島にて

シチリア島を訪れたなら、是非とも足を運んで頂きたいのがシチリア島南西部のエガディ諸島です。それはもう美しい、碧く透き通った海!その透明度は、止めてある船が宙に浮いているかのように見える程です。のんびりと時間が流れ、港では猫たちが寛ぐファヴィニャーナ島や、太古の昔に描かれた洞窟壁画のあるレヴァンツォ島等、見所もたくさんあります。

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